🧩 関数とスコープ
🎯 プロトタイプ宣言の役割を理解し、関数を好きな順番で書けるようになる
Cのコンパイラは、ソースコードを上から順に一度だけ読みます。まだ見たことのない関数がいきなり呼ばれると、「そんな名前は知りません」と怒って止まります。そこで先に名刺だけ渡しておくのがプロトタイプ宣言です。
#include <stdio.h>
int add(int a, int b); // ← プロトタイプ宣言(名刺)
int main(void)
{
printf("%d\n", add(2, 3));
return 0;
}
int add(int a, int b) // ← 定義(中身)
{
return a + b;
}プロトタイプ宣言は、関数の名前・戻り値の型・引数の型だけを伝えて、セミコロンで終わります。中身({ })は書きません。これがあるおかげで、main を先頭に置いて「まず全体の流れ、細部は後ろ」という読みやすい順番でファイルを書けます。
引数の名前は省略できます。int add(int, int); でも同じ意味です。ただし int max(int width, int height); のように名前を残しておくと、それ自体が説明になります。
宣言がいらない書き方
呼び出しより上に定義そのものを置けば、宣言は要りません。定義は宣言を兼ねるからです。
#include <stdio.h>
int add(int a, int b) // 先に定義してしまう
{
return a + b;
}
int main(void)
{
printf("%d\n", add(2, 3));
return 0;
}小さなプログラムならこれで十分です。ただしこの書き方だと、関数が増えるほど main がファイルのいちばん下へ押しやられ、全体の流れを追うのに最後までスクロールする羽目になります。また、2つの関数が互いを呼び合う場合は、どちらを上に置いても片方が「知らない関数」になるため、宣言なしでは解決できません。関数が5個を超えたあたりから、先頭にプロトタイプ宣言を並べる書き方のほうが快適になります。
実は毎回お世話になっている
printf が使えるのはなぜでしょう。答えは #include <stdio.h> です。あの1行は、printf などのプロトタイプ宣言がずらりと書かれたファイルを、その場に貼り付けています。つまり皆さんは1日目から、プロトタイプ宣言の恩恵を受けていたわけです。scanf も同じです。
罠・注意
int add(int, int); に対し定義が double add(double, double))、そこで初めてエラーになります。片方だけ直す修正は事故のもとです。まとめ: プロトタイプ宣言=関数の名刺。戻り値の型 名前(引数の型); を呼び出しより上に置けば、定義はどこに書いてもかまいません。
関数の名前・引数の型・戻り値の型だけを先に宣言しておくことのこと。関数の中身より前の位置からその関数を呼び出せるようにする。本体の定義がソースの後ろにあっても、これがあれば先に呼び出せる。
一連の処理に名前を付けてひとまとめにしたもののこと。同じ処理を何度も書かずに、名前を呼ぶだけで再利用できる部品にあたる。printfやscanfも、標準ライブラリがあらかじめ用意してくれている関数の一種。
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